70点 13時間



・システムと戦闘

メガテンらしからぬ2D見下ろしマップを採用したりしていて、パッと見は、いわゆる普通のRPGに見える。
が、しかし、中身に触れてみると、これは確かにメガテンだなと思わせる。
外伝とは銘打ってはいるが、メガテン的な雰囲気やシナリオを2D見下ろし型でやるとこうなるか、という感じで、ハードの貧弱さによるグラフィック面のしょぼさを脇に置けば、ちゃんとメガテンしている。

確かに、いくつかの面は簡略化が施されていて、本家の悪魔合体に比べれば本作の合体はややそこが浅いかなと思うし、プレイ時間を見ればわかるとおり、大ボリュームとは言いがたい。
人によっては、短編RPGにカテゴライズする人もいるかもしれない。(自分の印象としては中編)
システム面においては、メガテン入門とでもいうべきもので、煩雑さを排除し、非常にわかりやすくしているものの、あまりにもわかりやすく簡易なために、正直言ってやや単調という感じで、ヒリヒリするような戦闘を楽しむ事ができるのは、ラスボス戦くらいだったりする。

戦闘やシステムという面に関しては、低年齢向けあるいは初心者向けという感じで、いまいち印象に残らないし、もうちょっとだけ手応えがあってもいいんじゃないかなって気がする。
雑魚敵なんてほとんどオートで掃討できるしね、まあこれは、逆に言えばテンポがいいと言えなくもないけれど。おかげでシナリオがさくさく進むし。



・シナリオについて

シナリオに関しては素晴らしいの一言、絶賛というほどではないが、無駄がなく引き締まった内容で冗長さなどは皆無、登場人物ひとりひとりがきちんと生きており、わずかな台詞の一言一言から、彼らの生を感じ取ることができる。
特に印象に残ったのは、終盤において、登場人物たちにまつわるある秘密が明かされるシーン、これはすごく印象に残った。
お気に入りなのは、そのシーンでクラウが主人公に語りかける台詞、これがすごく胸をつくというか、妙な可愛さと迫力があって一気に作品世界に引き込まれる。
おかげでそのまま一気にラスボスを倒すところまでプレイしちゃったんだけど、RPGっていいもんだなあ、というしみじみとした気持ちに浸ることができたね。

自由度という面に関しても絶妙なバランスで、自由すぎもせず窮屈すぎもせず、きちんと冒険している感じをプレイヤーに抱かせてくれる。
序盤はさすがに一本道なんだけど、途中から行ける場所ってのが増えて、それが大抵ふたつからみっつくらいで、迷う事もないけれど、かといってやらされている感じでもないという絶妙なバランス。
世界そのものは狭いにもかかわらず、きちんと冒険感を出す事に成功しており、自由度とシナリオの匙加減が絶妙、この職人芸には文句なしに脱帽だ。

シナリオの展開は陰鬱というほどではないにしても、わりかしサクサク人が死ぬ内容で、油断しているとビビッてしまう。
その死に方というのも、結構あっけないというか、簡単に人は死んでしまうんだなと、妙な感慨を抱かせるのは、低年齢向けとしてどうなんだと思うが、メガテンなのだから仕方がない。
先に書いたとおり、雑魚的相手ではほとんどオートで済むうえに、パーティーメンバーがめまぐるしく入れ替わり、しかも適度に人が死ぬので、シナリオのテンポは非常に良く、世界を冒険しつつも、魅力的なシナリオに手を引っ張られながら進むという、RPGとして非常にバランスのいい作品である。



・まとめ、書き残した事

テンポよく進むシナリオとほどほどの自由度、そして魅力的なキャラクターたちに、終盤に待つ驚きの展開。
この作品は間違いなく、隠れた傑作の名に値する。

3DSのVCでプレイしたんだけど、600円かそこらの値段でこれだけ楽しませてくれるので、満足感がすごい。
コスパ的にみれば、かなり優良。
しかも、全体のボリュームもたいしたことがないので、大作RPGのように構える必要はなく、手軽にプレイできる。
何が言いたいかというと、みんなもプレイしよう!という事だ、そして人気が出てリメイクされればいいなあ~。
2Dでも3Dでもいい、リメイクして欲しい。この作品が埋もれたまんまっていうのはいくらなんでも惜しすぎる。
どうせならⅠもついでにリメイクしてセットで売ってほしい。
シナリオ的につながりがあるし、ⅠはⅠでまあまあ良かったからね。


書き忘れたけれど、音楽が地味に良かった、町でかかるやつが。
基本的には明るい曲調なんだけど、妙に寂しげでもあるという多面性を持った曲で、一見すると単純に見えてなかなかにそこが深い。
すごく個性的というわけではなく、心地よく聴くことのできるゲーム音楽という感じだが、聴きなれたなあと思ってぼんやり聞き流していると、突如としていつもとは違う表情を見せてくれたりする。
明るくて寂しげとは、矛盾した表現だが、事実そう感じてしまうのだから仕方がない。
印象に残るだけでなく妙な中毒性もあり、なんとなくあのメロディーが頭をついて離れない。

そんな感じで、印象に残った音楽なんだけど、残念ながらタイトルがわからないんだよね。
もしこの曲のタイトルがわかる人がいたら教えてください。



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