カラスっぽいブログ

感想置き場、基本ネタバレなし リンクフリー PC版の方が見やすいと思う

60点 4時間

加賀昭三は一歩引いた立場から監修みたいなポジションで制作された本作は、短いながらもきちんとまとまった魅力的な外伝作品であり、ヴェスサガのファンならプレイして損はない出来となっている。たった4章と聞くと、歯ごたえがなさそうに感じるかもしれないが、意外にも、油断すると普通に詰んだりゲームオーバーになったりするのでなかなか油断できない。かといってすごく難しいというほどでもなく、ほどよい頭の体操ができ、ちょっと気軽にSRPGがやりたいというときには最適の一本だ。そういうわけで、ヴェスサガ本編は難しくて大変そうだと腰が引けている人は、あえてこっちから手を出して練習してみるというのもよいと思う。ストーリーも一応独立していて、本編を知らないとまったく理解できないというほどでもないので、SRPG入門としてよいかもしんない。


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関ヶ原


原作は司馬遼の同名の長編。読んだのは結構昔なので内容はほとんど覚えていない。なので、この映画がどれくらい原作に忠実か、とかそういったことを語ることはできない。しかし、これだけは言える、詰め込みすぎだ!、と。歴史に対する知識がない人が見たらついていくことができなかったんじゃなかろうか。もうちょっとなんとかならなかったのか。二人の主人公である三成と家康、それぞれのヒロインに対する対照的な扱いや思い、そういった私的でミクロな物事から、当時の日本の情勢や各大名家の動きといったマクロな動きも描き、終盤になってようやく合戦が始まるものの、短い時間なのであっさり終わってしまうという、この中途半端さ。あらゆる要素を贅沢に詰め込もうとしたら、どの要素も中途半端になってしまい、おかげでスカスカな作品に見えてしまう。いやまあ、そんなに悪い作品とは思わないし、自分としてはそれなりに楽しめたものの、それは、歴史に対する予備知識があったからかろうじて楽しめただけで、歴史に対してあまり興味がない人が見たら結構きついだろうな、とは思う。とはいえ、三成の愛人初芽ちゃんがすごくかわいかったので、まあまあ許せる。
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クリストファー・ノーランのSF映画ということで、かなり期待して見たが、まあそれなりに良かった。ものすごく良いってほどでもないけれど、見て損はしなかったと思う。一見するとやや難解そうな作風に見えるが、難しいところはほとんどなく、わりとすっきりした形で終わるので視聴後感はよい。あとくされなく見終わることができた。印象に残ったのは、これはハリウッド流のセカイ系映画であり、セカイ系SF映画をアメリカ人が本気で作ると、こんな感じになるんだなあ、と妙に感心させるものがあったところだ。やっぱ、「頼れる父」が好きなんかなあ~、みたいな。そんな風な、文化的な関心というか、お国柄の違いみたいなものに、感心したというか目を惹かれた。
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56点 プレイ時間 74時間

民族間の争いと差別を扱っているという重めのテーマとシナリオが特徴でありウリでもある、ということになっている作品。確かに、根暗主人公といい、中盤以降のストーリー展開といい、シリアスさをアピールポイントにしているだけあって、全体的にはやや暗めで「重さ」を感じさせる作品だ。しかしそれも終盤が訪れると、頭の中に疑問符が浮かぶようなストーリー展開になってしまう。種族の違いを「同じヒトだから」と訴えることで乗り越えようとする展開はあまりにも安易で、はっきり言って幼稚だとさえ思う。こういった、善意と根性で悪意を乗りこえようとするというストーリー展開は、種族間の争いや差別を扱った作品にはあまりふさわしくないのではないか。そういった意味ではシリアスの衣を被っただけのなんちゃってシリアス作品だと感じた。安易な展開にするくらいなら、最初からこういうテーマを掲げない方がいい。
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